こんにちは、ナガイ タツヤです。
今回は、マンションの一室で美容室を始める独立開業ガイド!シャンプー台や内装方法は?です。
コンビニの数より多いと言われる美容室ですが、少子化に伴う人材不足で多くの人材を採用する事が出来ないため店舗面積は縮小傾向にありますよね。
一方、現在働いている美容室から独立して、ひとりで小さな美容室を開業したいと考えている美容師さんは多いのではないでしょうか。
ひとりで美容室を開業するなら、カット面1~2台、シャンプーユニット1台とすると10坪(33㎡)、ちょうどワンルームマンション程度の広さで十分です。
しかし「賃貸マンションなどで、小さい美容室を開業したいが方法がわからない」と悩んでいる美容師さんも多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、
- 賃貸マンションで美容室を開業する方法
- 賃貸マンションで美容室を開業するための内装工事
について詳しく解説していきたいと思います。
目次
賃貸マンションで美容室が開業出来る物件
貸店舗物件(貸店舗)で美容室を開業する場合、どうしても最初に保証金や内装費用などが必要となりますよね。
僅か10坪(33㎡)程度の貸店舗物件で美容室を開業する場合でも、内装費用だけで最低でも坪単価20~30万(200万~300万)程度のお金がすぐに飛んでいきます。
さらに、エアコン、シャンプユニット、温水器などの機器類を設置していけばさらに100万~200万円ほどかかります。
そこで賃貸マンションで美容室を開業出来れば、後はシャンプーユニットと稼働式の鏡などを設置すれば手軽に開業出来るのでは??と考える美容師さんが多くいらっしゃいます。
確かに、賃貸マンションや賃貸アパートなどの一室で美容室を開業する事が出来れば、内装費用はグッと抑える事が可能です。
しかし残念ながら賃貸マンションは一般的に居住用(住むことを目的)であるため、店舗として開業する事ができません。
また貸主さんに連絡せず、勝手に営業してしまうと法律面でも不安が残ります。
そこでオススメするのが、SOHOタイプと呼ばれる賃貸マンションです。
SOHOとは一般的に、住居仕様(トイレ・風呂・キッチンあり)なのに、店舗契約OK,事務所契約OK,居住契約OKという賃貸物件の事です。
SOHOの物件は商業地域に多くあり、一般的にSOHO物件と呼びます。※sohoタイプでも、住居or事務所のみで店舗が不可の場合も有ります。
またSOHOタイプのマンションは、デザイナーズ物件と呼ばれる内装もオシャレなものが多いのが特徴です。
例えば、大手賃貸物件サイトをまとめて検索可能(スーモ、マイナビ、アパマン、エイブルなど)なDOOR賃貸などがSOHO物件を探すのにおすすめです。
DOOR賃貸なら、事務所SOHO可能な物件特集がありますので、気になった賃貸マンションのSOHO物件があれば、美容室での開業が可能か一度問合せてみましょう。
賃貸マンションで美容室を開業する場合、内装はどうするの?
SOHO部件などで希望の賃貸マンションが見つかり、美容室を開業出来る物件だったとしても、最終的に解約になった時には入居した時の状態に戻す(=原状回復義務)必要があります。
つまり、出来るだけ現在の内装を変更しない形で美容室として内装工事を行う必要があります。
またそれと同時に、美容室の開業には保健所の営業許可が必要になります。
ですから賃貸マンションで美容室を開業する場合でも、保健所の営業許可が通る内装スペックが求められます。例えば、下記の様なものです。
さらに詳しく
作業スペース:
作業イス2台まで9.9平方メートル以上。3台以上は1台増すごとに3.3平方メートル以上加える。
待合スペース:
3.3平方メートル以上で、作業場とは、棚、つい立てなどで区分する。
なお美容室(ヘアサロン)であれば、当然にシャンプーユニットを設置する必要がありますので、水回り工事(給水・排水・ガス工事など)が発生します。
これらを賃貸マンションで出来る限り内装費用を安く抑え、また退去時の原状回復工事を抑える必要がありますよね。
その方法として、シャンプーユニットの部分だけ20~30センチほど床上げを行い、その下部に給排水管を隠します。
これは一般的な貸店舗物件でサロン開業しているお店でも見かけますよね。
また排水についてはお風呂場・洗濯盤・キッチンの下部でジョイントさせて排水させる事ができれば、大きな原状回復工事は発生しません。
また美容室の開業に伴い、床材は浸透性のあるもの(絨毯や畳など)では保健所の営業許可は下りません。
物件選びの段階で絨毯や畳の物件を避けて、フローリングまたはクッションフロアと呼ばれる材質の賃貸物件を選ぶ事が得策です。
ポイント
・シャンプーユニット部分は床上げ(20~30センチ)する。
・排水管は床上げした下部に設置し、キッチンや洗濯盤にジョイントして排水する。
・200V動力が使えない場合があるのでボイラーは電気屋さんに事前相談
・床材は絨毯の物件は避ける。(保健所審査が通らない)
賃貸マンションで美容室を開業する場合、保健所に届出が必要?
美容室を開業する場合、賃貸マンションや貸店舗など店舗の形態を問わず保健所へ美容所登録を行う必要があります。
美容所登録とは、美容室をオープンさせる1~2週間前までに管轄する保健所へ「美容所開設届出書」と言う書類を提出し、保健所から営業許可を得る事を言います。
<具体的な営業開始までの手順>
- 保健所へ開設届出書提出(届出書記載事項・添付書類についての審査、届出受理、手数料徴収)
施設の現場確認検査の日程調整
- 保健所職員による施設の現場確認検査(※この日までに必要な設備を整えてください)
- 後日、美容所確認済みの証の交付
- 届出の時期は、営業開始の概ね10日前(遅くとも1週間前)まで
賃貸マンションでサロン開業するために必要な開業資金は?
概算になりますが、家賃6万円ぐらいの物件の場合、合計350万程度の資金が目安です。
もちろん全額自己資金である必要はなく、国民政策金融公庫などの活用も検討しましょう。
賃貸契約の初期費用 約50万円
・初回家賃6万円
・保証金6ヶ月
・仲介手数料1ヶ月
内装費用の工事費用 約100万円
・給排水工事 50万円(給水・排水)
・雑工事 50万円(電気工事・大工工事・ガス工事)
内装設備の費用 約100万円
・シャンプーユニット 30万円
・家具 40万円(カウンター・施術チェアなど)
・備品 30万円(タオルウォーマー・エアコン・など)
運転資金 約100万円
まとめ
以上、マンションの一室で美容室を始める独立開業ガイド!シャンプー台や内装方法は?はいかがでしたか?
賃貸アパートの一室や賃貸マンションの一室で美容室を開業する事は簡単ではありません。
唯一と方法としてSOHO物件がある事を覚えておきましょう!
ポイント
- 賃貸マンションで美容室を開業する場合、soho物件を探しましょう。
- 賃貸マンションで美容室を開業する場合、保健所の設備基準をクリアする必要があります。
- 賃貸マンションで美容室を開業する場合、内装に制約があるため給排水は風呂場・洗濯盤などを活用しよう!