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個室サウナ(小規模)開業ガイド!建築基準法・消防法・営業許可

2022年6月29日

個室サウナ(小規模)開業ガイド!建築基準法・消防法・営業許可

こんにちは、ナガイ タツヤです。

今回は、”個室サウナ(小規模)開業ガイド!建築基準法・消防法・営業許可”です。

コロナの影響もあり、近場の娯楽施設として人気が高まっているのが”個室サウナ”ですよね。

サウナ自体は以前からありましたが、個室サウナはまだ歴史が浅いビジネスモデルです。

そのため現在個室サウナの開業を考えている方は、

「どのような立地で、どのような顧客層をターゲットにすれば良いの?」

「収益構造は?価格設定はどうすれば良いの?」

と悩まれてる方も多いのではないでしょうか。

確かにサウナの収益性が不明であれば、開業に踏み切るのは難しいですよね。

そこで今回は既存の”個室サウナ”の料金体系などを調査した上で、開業時の収益性について考察していきたいと思います。

また個室サウナ開業にむけて、

  • 個室サウナの開業に必要な資格・許可
  • 個室サウナの開業に必要なスペック
  • 個室サウナの運営方法

も詳しく解説していきたいと思います。

個室サウナ(ソロサウナ)の現状

個室サウナ(ソロサウナ)の現状

これまでサウナと言えば、いわゆる「おじさん」が主要な顧客層でしたが、2019年7月に原田泰造さんが主役を演じるテレビドラマ「サ道」が放映開始された事が、1つのターニングポイントとなりました。

「ととのう」や「サ活」などの言葉に代表される様に、マインドフルネスの一環として20代、30代の男性からもサウナが支持される様になりました。

一方で女性も美肌・美容目的としてサウナに注目する様になりました。

しかし 2019年12月初旬に中国の武漢市でコロナ患者が発生して以降、多人数で入るサウナ(スーパー銭湯併設のスチームサウナなど)は営業自粛に追い込まれる事になります。

そこで誕生してのが、ソロサウナ(個室サウナ)や、アウトドアブームの延長で生まれたテントサウナなどのプライベートサウナです。

ソロサウナ(個室サウナ)は60分あたりの価格帯が3,000円~4000円程度と、これまでのサウナと比較すると高額な設定になります。

そのため、ラグジュアリーな内装とプライベート感を高める会員制などを取り入れている店舗が多いのが特徴です。

 

個室サウナ(ソロサウナ)を開業するのに必要な資格・許可

個室サウナ(ソロサウナ)を開業するのに必要な資格・許可

 

個室サウナ(ソロサウナ)を新規に開業する場合、必要な資格・許可について解説します。

まず『公衆浴場法』に基づき管轄する保健所の許可が必要になります。

さらに詳しく

公衆浴場には2種類あります。

・一般公衆浴場(いわゆる銭湯)
・その他の公衆浴場(健康ランド、エステに付随する浴槽、サウナ、岩盤浴等)

なお個室サウナの営業許可を取得するためには、公衆浴場法だけでなく地域の条例等も確認が必要です。

具体的には地域の保健所に事前相談を行いましょう。

また必要書類は下記などになります。

・公衆浴場営業許可申請書
・構造設備の概要書
・確認済証の写し(工事完了後は検査済証の写し)
・消防法令適合通知書(消防署で手続きをします)

個室サウナの開業に
必要な資格・許可
届出先費用
 公衆浴場営業許可申請保健所22,000円(神戸市の場合)

 

個室サウナ(ソロサウナ)開業時:建物スペックの制限

貸店舗物件で個室サウナを開業する場合、事前に各種インフラのスペックを把握しておく必要があります。

1,電気系統

フィンランド式サウナヒーターを導入する場合、電気タイプのものであれば電気容量の確認が必要になります。

例えばサウナヒーター世界シェアNo1の ハルビア製(DELTA3)のもので、単相200V(50/60Hz)で、2.7KWとなります。

また電気タイプのサウナヒーターは、消費電力が家庭用のドライヤー2台分に相当になります。

そのため屋上に変圧器(キュービクル)が設置されている様な建物でないと難しい場合もあります。

また建物の各戸には規定の電気容量しか引込されていないため、ブレーカー容量の引き上げが必要になる場合もあります。


2,ガス関連

最近はオール電化の建物も増えており、ガスの引込がされていない場合があります。

また商業ビルなどでは賃貸借契約上、可燃物の持ち込みはNGとなる場合も多くあります。

そのためプロパンガスや薪タイプのヒーター設置は難しい貸店舗も多くあります。

 

個室サウナ(ソロサウナ)開業時:建築基準法上の制限

個室サウナを開業する際、建築基準法上の制限も確認しておく必要があります。

まず、サウナ(その他の浴場)などの公衆浴場は建築基準法上、特殊建築物(建基法第6条1項一号(別表第一)に掲げる用途)に分類されます。

”特殊建築物”とは映画館など不特定多数の方が多く集まる施設の事で、衛生上や防火上規制すべき建物になります。

また特殊建築物の内、床面積が200㎡を超える場合は用途変更をする前に確認申請(建築基準法に基づく手続き)が必要になります。

参考

用途変更とは、建物の使用用途を変更する際、建築基準法に基づき届け出が必要となる手続きを言います。

 

個室サウナ(ソロサウナ)開業時:用途地域の制限

個室サウナを開業する際、都市計画法の用途地域の制限を確認する必要があります。

日本では都市計画法に基づき、地域ごとに土地の”利用用途”を定めており、その用途を制限しています。

これを用途地域と言い、例えば都市の真ん中に工場が建設されたりしない様に、利用用途の混在を防ぐため全部で13種類分類されます。

このルールに沿ったエリア、店舗面積を遵守する必要があります。

用途地域別対応表(一部抜粋)
1. 第一種低層住居専用地域低層の戸建てや集合住宅が建てられます。また、店舗や事務所を兼ねた住宅で、非住宅部分が50平方メートル以下かつ建築物の延べ床面積の2分の1未満のものも建てることができます。
2. 第二種低層住居専用地域低層住宅に加え、150平方メートル以下の小規模な専門店舗が建てられます。
3. 第一種中高層住居専用地域低層住宅に加え、中高層の住宅も建てられます。住宅の他に、病院、大学や500平方メートル以下の店舗等も建てることもできます。
4. 第二種中高層住居専用地域住宅に加え、1,500平方メートル以下の店舗、事務所等が建てられます。
5. 第一種住居地域3,000平方メートル以下の店舗、事務所、ホテル等を建てることができますが、パチンコ店や大きな工場等は建てられません。
6. 第二種住居地域1万平方メートル以下の店舗、事務所、パチンコ店、カラオケボックス等を建てることができます。

 

個室サウナ(ソロサウナ)開業時:消防法上の制限

個室サウナを開業する際、、消防法上の制限を確認する必要があります。

公衆浴場のうち、サウナ(蒸気浴場、熱気浴場)などの業種は消防法上、特定用途の(9)項イ(特殊浴場等)に分類されます。

この特定用途の(9)項イに分類される業種が入居する区画は、”特定防火対象物”となり消防署に下記の書類提出が必要になります。

そのため設計プランの段階で消防署と事前協議を行い、遵法性を確保していく必要があります。

ポイント

・消防用設備等(特殊消防用設備等)設置届出書(300㎡を超える場合)
・防火対象物使用開始届出書
・消防法令適合通知書交付申請書など

また消防法では、各テナント区画とは別に建物全体のテナント構成や階数、延床面積などにより必要となる消防設備の設備基準が変わります。

例えば、さまざまな用途で利用される建物(複合用途)に、サウナなどの特定用途の業種が入居した場合。

建物全体としてスプリンクラーの設置が必要になったり、消防設備基準が厳しくなる可能性があります。

そのためビル所有者である貸主は、建物全体の消防設備に多大な負担が必要となるため、個室サウナでのテナント入居を断る場合もあります。

 

個室サウナのビジネスモデル

今回、個室サウナを開業した場合の売上シュミュレーションを行ってみました。

出店内容

・貸店舗の賃料 坪1.5万円(30坪想定)
・内装設備費  坪60万円(個室7部屋)
・水光熱費 1来店100円
・平均客単価 3,500円
・平均月間来店数4回
・広告費は売上の10%
・全額カード売上

上記内容でシミュレーションした場合の結果は下記の通りです。

個室サウナ(ソロサウナ)売上シュミレーション

※実際の投資判断に当たっては、必ずご自身の責任において最終的に判断してください。

このシミュレーションを見ても分かる通り、LTV(生涯顧客価値)が高いモデル設計となります。

そのため無人運営ではなく、会員制の個室サウナなどであれば顧客との関係性構築が重要になるのではないでしょうか。

また顧客数を維持するためにも、顧客獲得コストには十分投資すべきですよね。

これらを踏まえて必要となる開業資金を準備していきましょう。

 

まとめ

以上、”個室サウナ(小規模)開業ガイド!建築基準法・消防法・営業許可”はいかがでしたか?

一級建築士など有資格者が内装設計する限り、これらの法律は把握しておく必要はありません。

しかし個室サウナを開業するために物件選びの段階で法律の制限上、出店可能かどうかの見極めは必要になります。

そのためにも最低限の法律知識は把握しておきましょう。

ポイント

  • 個室サウナは公衆浴場法の適用をうけ、規定の設備要件を満たす必要があります。
  • 個室サウナは、消防法上、建築基準法の制限を受けます。
  • 個室サウナは賃貸借契約上の制限を受ける場合があります。
  • この記事を書いた人

運営者 長井 達也

個人で独立開業される施術者さんに向けて、開業・運営、集客、確定申告など役立つ情報を提供しています。またリラク・エステ・整体・整骨・鍼灸などジャンルを問わず独立開業・運営の個別コンサルティングも行っています。お気軽にご相談下さい。

【経歴】ヘアサロン・ネイルサロン・リラク・鍼灸院の立上げ・居酒屋の立直し・IT企業で総務・経理など。現在は商業不動産のリーシングやレンタルサロン運営を行いつつ、農業・陸上養殖・地方創生にも興味があります。典型的末っ子B型左利き

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