サロン運営術

アロマオイル火災の予防策!「オイル+ドラム式洗濯乾燥機」が危険!

2017年8月31日

アロマオイル火災の予防策!「オイル+ドラム式洗濯乾燥機」が危険!

こんにちは、FELICITE神戸のナガイです。

今回は、”アロマオイル火災の予防策!「オイル+ドラム式洗濯乾燥機」が危険!”です。

最近エステサロンなどでは、アロマオイル(ベースオイル)が付着したタオルをドラム式洗濯乾燥機で洗濯・乾燥させた事が原因による火災が多く発生しています。

東京消防庁管轄で平成20年から平成24年の5年間だけで、オイルが付着したものを洗濯乾燥機で乾燥させた事による火災が26件も発生しています。

この火災事例の内、全体の4割近くを占めるのがエステサロンからの火災です。

そこで今回は、洗濯乾燥機を使用したアロマオイル(ベースオイル)火災を予防するために、

  • 洗濯乾燥機を利用したアロマオイルが付着したタオル類の火災原因
  • 洗濯乾燥機を利用したアロマオイル火災の事例
  • 洗濯乾燥機を利用したアロマオイル火災の予防策

について解説していきますね。

乾燥機によるアロマオイルの火災メカニズム

乾燥機によるアロマオイルの火災メカニズム

それでは早速ですが、アロマオイルがタオルに付着したものを乾燥機を使用して火災に至るメカニズムから説明していきます。

アロママッサージなどの施術で使用するアロマオイル(=キャリアオイル・ベースオイル)には、オレイン酸基・リノール酸基など不飽和脂肪酸(=水に溶けない)が含まれています。

この不飽和脂肪酸を含んだアロマオイルをタオルなどで拭き取り、そのタオルをドラム式洗濯乾燥機で洗濯・乾燥させた場合に自然発火に至るのがアロマオイル火災です。

タオルの繊維の隙間にまで染み込んだアロマオイルは、普通に洗濯しても水には溶け出さず簡単には落ちません。

そのタオルを次に乾燥機にかけると、タオルに染み込んだアロマオイルが乾燥機の熱風で酸化し、酸化熱(高温になる)が発生します。

次に洗濯乾燥機内で高温となった酸化熱は、洗濯乾燥機の中でタオルなどに熱をどんどん蓄積しながら最終的に自然発火するというのが火災に至る一連のメカニズムです。

そこで東京消防庁では火災を防ぐために、アロマオイルが付着したタオルや衣類を洗濯後でも絶対に乾燥機で乾燥させない事を注意喚起しています。

出典:東京消防庁 Tokyo Fire Department

 

アロマオイル付着時の火災事例

下記はオイルマッサージの施術を行うエステ店での火災事例です。

こちらのエステサロンでは不飽和脂肪酸を含んだアロマオイルが染み込んだままの衣類を洗濯・乾燥させた直後に合成樹脂製のかご内に入れて放置した事で発火し火災に至りました。

これは先に記述した通り、アロマオイルが洗濯で落ちきれないまま乾燥機で乾燥させ、酸化発熱が起こり自然発火したものです。

このケースでは幸いな事にスプリンクラーが作動し、警備員が駆け付け消火器で消化した事で被害が最少になっています。

火災事例:アロマオイルの付着した衣類等が酸化発熱により出火

出典:東京消防庁 Tokyo Fire Department

 

アロマオイル火災のリスク軽減策は?

オイルマッサージの施術を行うセラピストの皆さんへ!

改めてアロマオイルなど油分の付着した衣類・タオル等を乾燥機で乾燥させた場合、自然発火し火災に繋がる恐れが有ります。

通常の洗濯では油分が完全に落ちない場合があります。

洗濯後でも油分の付着した衣類・タオル等は、絶対に乾燥機で乾燥させないのが鉄則です。

アロマ火災の予防策1 ホホバオイルに変更する

アロマオイル火災の予防にホホバオイルという選択肢

原則として、アロマオイル(ベースオイル・キャリアオイル)を拭き取りしたタオル類は洗濯後、自然乾燥が鉄則です!

しかし現実問題として、梅雨時など必ずしも自然乾燥で追いつかない場合も有りますよね。

そこでアロマオイルが付着したタオル類を乾燥機で仕方なく乾燥させる場合、少しでもリスク軽減させる方法としてベースオイル(キャリアオイル)選びが重要になります。

なぜならアロマオイルによって酸化熱が発生しやすいオイルと酸化熱が発生しにくいオイルがあるからです。

例えばアロママッサージで使用するオイルとして下記が有りますが、これらの中で"ホホバオイル "が一番熱に強く酸化しにくいオイルだという事が分かっています。

ポイント

オリーブオイル
ホホバオイル
グレープシードオイル
ローズヒップオイル
マカダミアナッツオイル
アーモンドオイル

消防庁の「不飽和脂肪酸の酸化発熱に伴う出火危険性の解明(第1報)」資料によると、ホホバオイルが酸化しにくい(=酸化熱が発生しない)のは、ホホバオイル に含まれるワックスエステルという主成分が熱に強い事を理由に挙げています。

具体的には消防庁の見解で下記の様になっています。

注意ポイント

ホホバオイルは他の植物油とは異なった構造をもっており、ワックスが約50%含まれ熱に対する安定性に優れているため、酸化発熱を起こしにくいと考えられる。

出典:不飽和脂肪酸の酸化発熱に伴う出火危険性の解明(第1報)より

つまり、使用するオイルを”ホホバオイル”に変更するだけで洗濯乾燥させても酸化熱が発生しにくくなり、結果として火災予防に繋がる事になります。

またホホバオイルは、乾燥した砂漠地帯で育つ植物の種子から抽出した効果効能の高いオイルと言われています。

なお不飽和脂肪酸の酸化発熱に伴う出火危険性の解明(第2報)の記載では、亜麻仁油、グレープシードオイル、小麦匪芽、菜種油、アーモンドオイル、オリープオイル、マカデミアナッツオイルの中では、亜麻仁油が発熱性の高い油として紹介されています。

ですから現在これらのアロマオイルを使用されているサロン店舗さんは、少し割高ですが安全面を考えてホホバオイルに変更する事がおススメです。

その他にも一般的に開封済みの油は、酸化が進むため発熱時聞が早い(=燃えやすい)く自然発火に繋がりやすい可能性がありますので、小ロットで注文する事も大事です。

 

アロマ火災の予防策2 洗浄力の高い洗剤を使用する

アロマオイルが付着したタオル類の洗濯も請け負うクリーニング店では、油脂分解性の高い洗剤を使いアルカリ剤を多めに使用するなどして油脂分を洗浄除去します。

これはオイルが酸化(=酸性)しているので、アルカリ性の洗剤を利用すれば、中和して汚れが落ちやすくなるという論理です。

そこでオイルマッサージを行うサロン店舗で使用する洗剤としてオススメなのが、花王のプロフェッショナルシリーズ「洗濯用洗剤アタック 業務用」です。

アタックの業務用は店頭では見かけないと思いますがネット通販であれば手軽に入手出来る業務用洗剤です。

特徴としては、飲食店などで働くかたのユニフォームなどに付着したタンパク質の汚れや油汚れまで優れた洗浄力でパワフルに洗い上げるために開発されています。

そこでこれらの業務用洗剤を使うという事が、アロマ火災のリスクを低減させる方法の1つと言えると思います。

また油汚れがひどくなるとベロアのタオルも黒ずみが気になりますよね。そういった観点でも洗浄力の高い洗剤選びが重要です。

ただし洗浄力が強いという事は、色落ちや生地を傷める要因にもなるので注意して下さい。

ちなみ私はドラム式洗濯乾燥機を使用してタオル類を洗う場合ジェルボール3Dを2個以上入れる&少量で洗濯(詰め込みすぎない)事で対応しています。

洗濯物を詰め込みすぎて洗濯乾燥させると、酸化熱が発生した場合に蓄熱→発火に至りやすくなるため注意が必要です。

また、洗剤の成分について、下記に列記しておきますね。

 

炭酸ソーダ(炭酸塩)=アルカリ剤
油脂を乳化させ、タンパク質を分解する事が出来ます。

直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
石鹸の主成分で汚れを落とす作用のある界面活性剤のことです。

ケイ酸塩
石鹸のはたらきを助ける アルカリ助剤の事で油汚れに効果を発揮します。

アルキル硫酸エステルナトリウム
石けんよりも溶解性や洗浄性が優れており、家庭用や工業用の洗剤としてよく使われています。

ポリオキシエチレンアルキルエーテル
石鹸の主成分の1つ界面活性剤のことです。

過炭酸ナトリウム
漂白剤、除菌剤、消臭剤としてよく使われます

脂肪酸ナトリウム
石鹸の主成分で汚れを落とす作用のある界面活性剤のことです。

【参照元】
花王洗濯用洗剤の成分
http://www.kao.com/jp/qa_cate/clothcleanser_04_01.html
石鹸生活のアイテム辞典
http://www.live-science.com/honkan/partner/

 

アロマ火災の予防策3 洗浄力高い洗濯乾燥機

サロン店舗でアロマオイルが付着したタオル類を洗濯・乾燥させる場合、洗濯容量が大きくスピーディーに乾かせられるドラム式洗濯乾燥機を選ばれる事が多いですよね。

しかしドラム式洗濯機とは縦型洗濯機と違って少量の水で洗う事ができる洗濯機です。

つまり繊維の隙間にまで染み込んだアロマオイルも少ない水で洗うにはより水には溶け出しにくいとも言えると思います。

そこで今回はドラム式洗濯乾燥機の選び方についてアドバイスします。

まず、ドラム式洗濯乾燥機には大きく分けて2つの種類が有ります。

ドラム洗濯乾燥機ヒーター式ヒートポンプ式
乾燥方法常にドライヤーで洗濯物を乾かしている様なものなので、電気代も高くなります。

乾燥時に発生する水蒸気を一旦水で冷やして水滴として排水するため、乾燥時に水道水も必要になります。

エアコンの除湿機能と同じ原理で、乾燥機内で除湿を行う事で洗濯物を乾かします。

ヒーター式の様に熱源となるものや冷却する際の水道水も不要なので、省エネ性能が高い洗濯乾燥機になります。

乾燥温度乾燥温度は80度程度乾燥温度は60度程度
価格10万前後から購入可能20万以上が主流となる。

ヒーター式(水冷式)とヒートポンプ式の2種類ですが、基本的にヒートポンプ方式の方が省エネ性能が高くなります。

またアロマオイルによる火災を防ぐためにも、注目してほしいのが乾燥温度です。

酸化熱(タオルに染み込んだオイルは乾燥機の熱風で酸化し、酸化熱が発生する)が発生する際、乾燥機の熱風温度に比例して高まる関係性が認められるからです。

そのためクリーニング業界ではオイルが付着した洗濯物に対しては、下記の3つの方法を推奨しています。

注意ポイント

乾燥時は低温設定で乾燥させる。

乾燥の最終段階では加熱を止めてクールダウンさせる。

乾燥後はすぐに取り出して広げておく。

上記の通り出来るだけ低温でタオル類などを乾燥させた方が酸化熱の発生を軽減し、酸化熱が発生するまでの時間を稼ぐ事ができます。

だからこそ、ヒートポンプ方式の方がヒーター式の洗濯乾燥機に比べ火災リスクが軽減する可能性が高まるという事になります。

またヒーター式でも、ナイトモード(低温乾燥)が搭載されている場合は、ナイトモードを選択する事で少しでもリスク低減に繋げる事が出来ます(※乾燥時間が増します)

 

おすすめのドラム式洗濯乾燥機


アロマオイルとドラム式乾燥機という組合せが起因して起こる火災に対して、少しでもリスクを軽減されたい場合におすすめするのが、ヒートポンプ式のPanasonic ななめドラム洗濯乾燥機です。

特徴として約40℃つけおきコース/約40℃おまかせコースなど温水で洗濯出来るタイプなので、水洗いしか出来ない洗濯乾燥機よりも油よごれ(=オイル)を落としやすい点です。

ちなみにホホバオイルやグレープシードオイルなど植物油は約50~60度で融点に達します。

つまり、少し熱いお湯で洗うと繊維の隙間にしみ込んで固まった油汚れは、お湯に溶け出して取れやすくなります。

また泡洗浄モードがあるタイプなら、さらに繊維の奥まで染み込んだ油汚れが落ちやすくなるので、油汚れの付着を減らして乾燥させる事が可能です。

結果、繊維の隙間にしみ込んだアロマオイルがお湯で流れ落ちやすくなり、乾燥時はヒートポンプの低温乾燥のため酸化熱の発生リスクを軽減出来ます。

またエステサロンなどでアロマオイル火災が発生するのは、営業終了後にタオル類を洗濯乾燥機につめて従業員が無人状態になったときです。

つまり洗濯乾燥機のタイマー機能で営業開始間際に仕上がるように設定する事も大切です。

 

火災が発生した場合の対処

アロマオイルを含んだタオルなどを洗濯乾燥機で乾燥させる以上、どんなに安全策を講じてもアロマオイル火災の発生リスクを0にする事はできません。

そこで火災が発生してしまった場合でも、被害を最小限に食い止めるためのリスクヘッジも重要です。

方法としては、WIFI環境があるのであれば上記の様なネットワークカメラを用意しましょう。これらのカメラを洗濯乾燥機方面に撮影しておけば、火災発生時に動体検知等(炎のゆれなど)で作動しスマホに異常を通知することが可能になります。

また、これは火災の感知から消火までを全自動で行う、自動消火装置です。

簡易のスプリンクラーといったところですね。コンパクトで取り付けや点検も簡単。天井面に設置し、火災が発生すれば自動的に消火してくれます。

まとめ

以上、アロマオイル火災の予防策!「オイル+ドラム式洗濯乾燥機」が危険!はいかがでしたか?

当然ですがアロマオイルと乾燥機の組合せでは、どんなに予防してもリスクは0にはなりません。

閉店時に乾燥機をまわして帰宅し、無人状態のサロンで火災に至る事例が多いので例えばタイマーをセットして朝の出勤時にちょうど終了する様など、今行っている行為を1つづつ、見直してチェックして下さいね!

  1. 鉄則!油分が付着したタオルは洗濯した後であってもドラム式洗濯乾燥機を使わない!
  2. オイルマッサージを行うサロンは、油の分解洗浄能力の高い洗剤を使う。
  3. ベースオイルをホホバオイルなど発火のリスクの少ないものに変更する。
  4. 選択乾燥時、お湯洗い&低温乾燥で酸化熱が発生しにくいので火災予防になる。
  5. 低温乾燥出来るのは、ヒートポンプ式洗濯乾燥機になる。
  • この記事を書いた人

ナガイ タツヤ

30歳からの小さなサロンの開業術は、施術者の皆さんにとってサロン開業が身近なものになる様、起業から運営、確定申告など役立つ情報を発信してします。 【経歴】20代で美容室、ネイルサロンのマネジメントを経験。現在は大阪市内で商業不動産のコンサルティング仲介&東京のIT会社で総務経理&神戸でレンタルサロンを運営しています。

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