こんにちは、長井 達也です。
今回は”業務委託で働く個人事業主さんの確定申告ガイド2023!青色申告の経費処理”です。
業務委託とは、時間に応じて報酬が貰える従業員(正社員・パート・アルバイト)とは異なり、成果に応じて報酬を貰う働き方を言います。
最近はホワイトカラーだけでなく、ヘアサロン・リラクゼーションサロンなどの施術者さんも含め業務委託で働かれる方が増えていますよね。
また業務委託は従業員ではなく、
ココがポイント
業務委託契約=個人事業主さん
となります。
つまり業務委託として働く以上、自覚はなくても自動的に個人事業主となり、”確定申告”というものを行う必要があります。
そこで今回は業務委託で働く方が確定申告を行うために、
- 個人事業主に必要な開業届とは?
- 確定申告とは?
- 確定申告の準備方法(経費の処理)
- 確定申告にオススメのソフトは?
について解説していきますね。
皆さん、確定申告は何となく難しいイメージがあるかもしれませんが、内容さえ理解すれば小さい頃に誰もが経験した【おこづかい帳】と同じです。
そこでまずは業務委託契約で働く個人事業主の皆さんが、確定申告時期に慌てない様、準備方法から解説していきますね。
STEP1 個人事業主の登録手続き[開業届]
先程も説明した通り、業務委託契約を結び働くセラピストさんは自動的に個人事業主になります。
また個人事業主となると、原則として1ヶ月以内に”開業届”と言う書類を税務署に届出する義務があります。
この開業届は提出が遅れてもペナルティーはないので、確定申告を行う前にさくっと税務署に提出しておきましょう。
なお開業届を作成する場合、質問に答えるだけで無料で手軽に開業届が作成出来るサービス、開業freeeがオススメです。
また確定申告の際に税金がお得になる”青色申告”に必要な、青色申告承認申請書も同時に作成する事が出来ます。
私も個人事業主として税務署に開業届を提出した時は、開業freeeを利用して開業届を作成しましたが5分程度で簡単に作成出来ました。
後は作成した開業届と青色申告承諾申請書を税務署に提出するだけです。
もちろん開業届等は税務署に直接持参しても良いのですが、郵送でも受け付けしてくれます。
郵送の場合は、開業freeeで作成した開業届や青色申告承諾申請書を2部印刷し、最寄りの税務署に郵送します。
このとき、必ず返信用封筒をつけましょう。そうすれば税務署から1部控えとして返送してくれます。
開業届の控え(税務署からの返送分)は、屋号付きの銀行口座開設の際などに必要となります。
また、クレジットカード決済を導入したい場合にも必要になる事があるので、必ず返信用封筒をつけて下さいね。
STEP2 業務委託で働くと必要になる確定申告とは?
確定申告とは個人事業主が、1月1日~12月31日までの1年間の所得(=売上-経費)を翌年の2月16日~3月15日の間に税務署へ報告する事を言います。
※申告とは、義務として行政官庁に報告する事を指します。
確定申告を行う事で、個人事業主の方は所得税や住民税などが決定される事になります。
ですから、業務委託としては働く場合も立派な個人事業主ですから、確定申告が必要になります。
業務委託で働く個人事業主さんで確定申告が必要な方は?
雇用形態が正社員やアルバイトなどではなく、業務委託として働いている方は確定申告を行う必要になります。
ただし、必ずしも業務委託で働く全員が確定申告の対象かと言うとそうでは有りません。
例えば普段は会社員として勤務し、仕事終わりや休日などを利用して副業として業務委託契約で働く場合。
この様に副業で個人事業主として活動されている方の場合は、下記の条件に合致する場合において確定申告が必要になります。
一方、他に給与所得等(他でアルバイトや社員として働いていない)がなく、業務委託契約1本でお仕事されている個人事業主さんの場合。
この様な個人事業主さんは、下記の条件で確定申告が必要になります。
※赤字でも確定申告するメリットがあります。

例えば業務委託で働く場合は交通費や施術に必要な道具や消耗品などが経費になります。
業務委託で働く個人事業主が行う確定申告の種類は?
業務委託として働く個人事業主の方が、確定申告する際には青色申告と白色申告と言うの2種類から選択する事になります。
そこでまずは青色申告・白色申告の違いを表にまとめました。
確定申告 の種類 | 白色申告 | 青色申告 | |
---|---|---|---|
届け出の必要 | なし | あり | |
所得控除額 | なし | 10万円 | 55万円 |
帳簿の種類 | 単式簿記 | 単式簿記 | 複式簿記 |
赤字の繰越 | 繰越不可 | 3年繰越可能 |
青色申告と白色申告での大きな特徴は、所得控除額の部分です。
この所得控除額が多ければ多いほど、実際に支払う所得税が軽減されてお得になります!
令和2年分からの変更ポイント
令和2年分の確定申告より下記が改正となりました。
[改正1]
・青色申告特別控除額が変更されました。
(65万円⇒改正後 55 万円)
・基礎控除額が変更されました。
(38万円⇒改正後 48 万円)
[改正2]
・ e-Tax にて電子申告を行うと青色申告特別控除額は改正前と同じく65万円が適用。
つまり業務委託として働く個人事業主の方の場合、下記の計算式で算出された[課税所得金額]に対して所得税が決定されます。
例えば上記の式に数字を当てはめてみます。
100万の売上があり経費0円であった場合に青色申告(複式簿記)した場合。
確定申告で決定される”所得税”は下記の課税所得金額35万円に対して課税されます。
一方同じ売上で白色申告した場合。
確定申告で決定される所得税は下記の課税所得金額100万円に対して課税されます。
ですから、業務委託で働く個人事業主の場合、青色申告で確定申告を行ったほうが税金を安くする事が可能というメリットがあると言う事です。
ただし青色申告は事前に税務署へ「青色申告承認申請書」を提出する必要が有ります。
そこで先にも記載したとおり、青色申告承認申請書の作成については無料で開業届を作成する事が出来る、開業freeeと言うサービスを利用すれば、簡単な質問に答えるだけで開業届と青色申告承認申請書が自動で作成出来るので、合わせて税務署に提出するのがオススメです。
青色申告は白色申告に比べて少しだけ確定申告書の作成が難しいと言えますが、確定申告のソフトを利用すれば大差ありません。
一方白色申告は、以前は帳簿の記帳作成義務が免除されていたのですが、今は記帳作成も必要となり、大きなメリットがあるとは言えません。
これから業務委託契約で個人事業主さんとしてしっかり働いていくなら、税金上のメリットの高い青色申告がおすすめですね。
STEP3 手軽に確定申告が出来る会計ソフトは?
業務委託契約で働く個人事業主さんが確定申告する場合、税理士さんに依頼するか自分で確定申告書を作成するかのいずれかになります。
なお税理士さんに依頼した場合は、おおよそ年間10万前後の費用が発生してしまいます。
そこで個人事業主の方が自分で確定申告する場合に必要となるのが、クラウド会計ソフトと呼ばれる、確定申告書の作成サービスです。
会計ソフトと聞くと、なんだか難しそうと思うかもしれませんが基本的にはお小遣い帳と同じです。
いつ、何に、いくら使ったのか、またはいつ何でお金がはいってきたのかを記録し確定申告書を作成してくれます。
またこのお小遣い帳の様な会計ソフトは非常に便利に進化していて、いまではスマホアプリでレシートを読み取るだけで自動でデータを入力してくれる機能までついているサービスがあります。
それでは業務委託契約で働く個人事業主さんにオススメな大手クラウド会計ソフト3社を比較していきます。
弥生の青色申告 | 会計ソフトfreee | マネーフォワード |
セルフ 年9,680円 | スターター 年12,936円 | パーソナル 年11,760 円 |
電話サポート付 年15,180円 | メールサポート 年26,136円 | 電話サポート付 年35,760 円 |
最安値&人気No1! | スマホで領収書撮影するだけの簡単処理! | 個人事業主の伸び率No.1 |
初期費用0円 | 初期費用0円 | 初期費用0円 |
本的なサービス概要はどこも同じです。あとは価格面やサポート面の違いやソフトの使い勝手などになります。
そこで、以下は確定申告を行個別に会計ソフトサービスの特徴をまとめていきます。
おすすめ第1位!低価格で確定申告するなら!やよいの青色申告 オンライン
クラウド会計ソフト利用シェアNo.1
法人会計ソフトの老舗、弥生が2014年にサービス提供を開始し、個人事業主の方に利用されて“シェア56.8%”で最も使われている確定申告のサービスがやよいの青色申告 オンラインです。
※(2017年3月)-MM総研調べ
業務委託で働く個人事業主さんが初めて青色申告をされたい場合、青色申告で確定申告書を作成するのに必要な全ての機能が、初年度0円で使えるセルフプランです。
また電話/メール/チャットサポートの利用を希望される方は、ベーシックプラン次年度は、12,960円(税込)が初年度は半額の6,480円(税込)になります。
ほかにも初期設定すれば銀行明細、クレジットカードなどの取引データを自動的に取り込んで処理したり、レシートなどスマホアプリで撮影したデータを自動仕訳するので、入力と仕訳の手間が省けます。
EXCELなど多少でも触った事が有る方ならこちらの会計ソフトでも簡単に確定申告出来るとおもいますよ。
第2位!確定申告の処理に自信がないなら!クラウド会計ソフトfreee
初心者に最適な会計ソフト!スマホアプリでより手軽に!
- 会計ソフトfreee
の特徴
業務委託契約で働く個人事業主の方が初めて確定申告を行う場合でも、直感的に使えるように設計されているのが会計ソフトFreeeです。
ステップに沿って質問に答えるだけで確定申告書類を作成出来る手軽さでが売りの確定申告ソフトです。
また青色申告・白色申告ともに対応しており、ヘルプページやサポート機能も充実。
困った時にはチャットで質問し、即座に問題解決出来るので、2年目も使いたい方は実に97%と人気のサービスです。
会計ソフトfreeeなら会計・簿記の知識がない初心者でも安心の設計で、銀行・クレジットカードのデータを自動的に取り込んで会計処理(=仕訳)が可能です。
他にもスマホアプリを利用すれば、レシート画像をAIが自動解析し、文字情報から自動で経費まで可能!。高精度なOCR認証が可能なため、レシートの傾きまで補正して読み取りが可能です。
つまり業務委託を始めた個人事業主さんで、パソコンをお持ちでない方、または会計にまったく自信がない方に一番便利でオススメの会計ソフトです。
第3位!使い勝手と価格のバランスなら!MFクラウド
個人事業主のシェア伸び率No.1のクラウド会計ソフト!
MFクラウド確定申告の特徴
業務委託で働く個人事業主の方でも初期費用無料、全機能をフルに使える有料プランなら青色申告・白色申告ともに対応しています。
「MFクラウド確定申告」は、確定申告や会計・経理業務を、可能な限り自動化し、確定申告や会計処理を簡単で身近なものへと変えるために開発されたクラウド型会計ソフトです。
特徴的な機能としては、仕訳ルールの学習機能、仕訳方法の自動提案などが搭載されています。
まとめ
以上、業務委託で働く個人事業主さんの確定申告ガイド2023!青色申告の経費処理はいかがでしたか?
従業員であれば、年末調整というのを会社が行ってくれますが業務委託で働く個人事業主ともなれば、すべて自分で申告手続きを行う必要があります。
まずは、売上をあげるために使った経費の領収書をもらうという習慣からスタートしましょう。
ポイント
- 業務委託契約=個人事業主となる。
- 個人事業主となったら税務署に開業届の提出が必要となる。
- 業務委託(副業)で所得金額が20万を超えた場合は確定申告が必要。
- 業務委託(本業)で所得金額が48万を超えた場合は確定申告が必要。
- 経費とは、事業を行う上で必要な費用の事。
- 個人事業主が行う確定申告には青色申告と白色申告の2種類がある。
- 経理の知識がなくても会計ソフトを使うことで確定申告は可能。