こんにちは 長井 達也です。
今回は”個人事業主として働く美容師さんの確定申告ガイド2023!美容室の帳簿書き方”です。
皆さんご存知の通り個人事業主さんは、税務署に確定申告を行う必要があります。
しかし実は業務委託で働く美容師さん、シェアサロンを拠点に働くフリーランスの美容師も全て【個人事業主】として扱われます。
美容師さんで確定申告が必要な方
・個人でサロンを開業した美容師さん
・シェアサロンで働く美容師さん
・売上歩合の業務委託で働く美容師さん
そこで個人事業主となった美容師さんは「確定申告はどうするの?」「帳簿の書き方は?」といった疑問や不安があるのではないでしょうか?
確かに税理士さんと契約しない限り、個人事業主として初めて確定申告する場合には何から手を付けたら良いのか分かりませんよね。
また個人事業主になれば「確定申告書」を期日まで税務署に提出する義務がありますが、提出出来なければ税務署から追徴課税を請求される場合もあります。
そこで、これらの解決策としてインターネット上で確定申告書が作成出来るサービスをオススメします。
弥生の青色申告 | 会計ソフトfreee | マネーフォワード |
セルフ 年9,680円 | スターター 年12,936円 | パーソナル 年11,760 円 |
電話サポート付 年15,180円 | メールサポート 年26,136円 | 電話サポート付 年35,760 円 |
最安値&人気No1! | スマホで領収書撮影するだけの簡単処理! | 個人事業主の伸び率No.1 |
初期費用0円 | 初期費用0円 | 初期費用0円 |
上記のサービスを使えば、これまで経理や帳簿に無縁の美容師さんでも、お小遣い帳をつける感覚で確定申告書(青色申告)を作成する事が可能です。
ちなみにパソコンがなくてもスマホアプリで、確定申告書を作成する事も可能です。
今回の記事では「初めて確定申告を行う個人事業主の美容師さん」に向けて、
- 個人事業主の美容師さんに必要な確定申告とは?
- 個人事業主になった美容師さんの確定申告準備
- 個人事業主になった美容師さんにオススメな確定申告ソフトは?
について解説していきますね。
目次
個人事業主の美容師さんに必要な確定申告とは?
確定申告とは個人事業主が、1月1日~12月31日までの1年間の所得(=売上-経費)を、翌年の2月16日~3月15日の間に税務署へ報告する事を言います。
また確定申告を行なう事で、所得税や住民税などの税額が決定されます。
個人事業主とは?
個人事業主(自営業)とは、会社などは設立せず個人でお金を儲ける仕事をしている方を言います。
つまり従業員として給料をもらう事なく、個人で美容師として活動する=立派な個人事業主となります。
個人事業主は確定申告が必要なの?
美容師さんが個人事業主として活動し売上があった場合、売上から経費を差し引いた金額が48万円以上の場合に確定申告が必要になります。
また赤字となった場合でも確定申告をすれば、次年度以降に利益と赤字分を相殺する事が可能です。
注意ポイント
年間の所得金額が48万円以上の個人事業主は確定申告義務があります。
※ 所得金額=売上ー必要経費
上記の通り、個人で美容室を開業すれば自動的に個人事業主となり、年間所得48万円以上の売上があれば確定申告が必要になるという事ですね。
※例えば年末から営業を始めた場合などは確定申告が不要になるケースもありますね。
確定申告をしなかったら?
個人事業主として売上があるにも関わらず確定申告を行わなかった場合、税務署がその事実を把握した際には本来納付すべき税額に加えて税額に応じた罰金(無申告税)の支払が生じます。
また延滞税なども発生しますが、悪質な所得隠しの場合には刑事罰になる場合も有ります。
注意ポイント
- 無申告加算税
:確定申告を忘れていた人に掛かる罰金 - 延滞税
:期限までに税金を収めなかった利息 - 重加算税
:過小申告した人にかかる罰金
※個人でヘアサロンを開業したり、業務委託やフリーランスとして働いている方は必ず確定申告をおこないましょう!
旦那さんの扶養に入っている場合
美容院業界では社会保険の加入状況が不適切なところもあり、これまで奥様や旦那様の扶養に入っている場合もありますよね。
この場合も、美容師さんの所得金額が年間48万円(売上ー必要経費)を越えると確定申告が必須となります。
また注意が必要になるのが、配偶者控除に関する事です。
例えばサラリーマンである旦那様や奥様が、配偶者である貴方を扶養している事で受けられるメリットを、配偶者控除と言います。
この配偶者控除ですが、あなたの売上によっては旦那様の配偶者控除のメリットが一部喪失する場合があるので解説しますね。
まず配偶者控除には、所得税法上の扶養と社会保険上の扶養の2種類があり、それぞれに適用される条件が異なります。
所得税法上の扶養
所得税法上の扶養(配偶者控除)が適用されると、旦那様の給与収入から38万円を控除した金額に対して所得税が計算される事になります。
[令和2年4月1日現在法令等]
区分 | 控除額 | |
---|---|---|
一般の扶養控除対象者 | 38万円 |
国税庁:配偶者控除について
ただし旦那様の扶養に入るには条件があります。
扶養となる条件
- 民法の規定による配偶者であること
(内縁関係の場合は不可) - 納税者と生計を一にしていること。
(別居などの場合は不可) - 配偶者であるあなたの年間の合計所得金額が48万円以下であること。
なお配偶者控除を受けられなくなったとしても、増加する所得税額は年間でも数万円程度です。
社会保険上の扶養
社会保険上の扶養が適用された場合、あなたは健康保険や年金などは支払う必要がありません。
しかしあなたの年間収入が130万円を超えてくると、あなた自身で国民年金保険料等を収める必要があります。
ポイント
年間収入=事業所得(売上から必要経費を差し引いた額)
扶養控除については下記で詳しく解説しています。
-
開業届を提出し扶養内で働きたい個人事業主の手続きガイド!
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確定申告準備1 開業届の提出
美容師さんが個人事業主として独立開業された場合、開業届の提出が必要です。
開業届とは、”個人で新しくお金を貰う仕事を始めた”場合、1ヶ月以内に最寄りの税務署に提出が必要な書類の事を言います。
ですから美容室に業務委託として働く場合も、立派な個人事業主になります。
ポイント
・フリーランス=個人事業主
・業務委託契約=個人事業主
・個人事業主=開業届の提出が必要
まだ税務署に開業届を提出されていない方は、確定申告より前に開業届の提出をおこないましょう。
※開業届の提出は遅れてもペナルティーはありません。いまからでもすぐに提出を。
なお開業届を記入して作成する際、非常にわかりづらい書式になっています。そこでオススメするのが、開業freeeと言うサービスです。
開業freeeなら、簡単な質問に答えるだけで開業届が無料で作成出来ます。
また確定申告の際に税金が安くなる”青色申告”に必要な、青色申告承認申請書も同時に作成出来ます。
後は開業freeeで作成した開業届を2部印刷し、最寄りの税務署に郵送すればOKです。
この時必ず返信用封筒をつけましょう。
後日、税務署から1部が開業届の控えとして返送してくれます。
この開業届の控え(税務署からの返送分)は、個人事業主の身分証明として役立つのでしっかり保管しましょう。
確定申告準備2 口座開設!
個人事業主として独立開業したら、新たに仕事用の銀行口座開設がおススメです。
なぜなら確定申告ソフトを利用して確定申告書を作成する場合、最近では銀行の取引データを確定申告ソフトに自動的に取込み、かつ自動的に判断して帳簿まで作成する事が出来るからです。
そのためには仕事とプライベートで、銀行口座やクレジットカードを予め分けておく必要があります。
そこでオススメするのが、大手ネットバンキングと確定申告サービスとの連携状況です。
確定申告ソフトとの連携(2021年12月調べ) | |||
弥生の確定申告 | 会計ソフトfreee | マネーフォワード確定申告 | |
〇対応 API連携 | 〇対応 API連携 | 〇対応 API連携 | |
楽天銀行 | ○対応 API連携 | ○対応 | |
住信SBIネット銀行 | ○対応 API連携 | ○対応 | ○対応 API連携 |
API連携とは、外部のシステム(銀行のシステムと確定申告ソフトなど)同士が自動的に連携してデータをやり取りしてくれるというもの。
確定申告する際には非常に便利なので、必ず口座開設しておきましょう。
確定申告準備3 領収書の管理!
美容師さんが個人事業主として開業したら、ヘアサロンで必要な備品類は専門店などで購入することになりますよね。
そのとき発行される領収書については、所得税法により保管期間が定められており適切に保管していく必要があります。
なお領収書の保管期間については確定申告(青色申告又は白色申告)の種類に応じて下記の通りになります。
※保存期間の起算点は確定申告の期限日
申告種類 | 青色申告 | 白色申告 |
領収書保存期間 | 7年間 | 5年間 |
そこで確定申告を行う際に、一般的に領収書を下記の手順で保管します。
ポイント
・領収書はA4用紙に月別にして貼付けする。
・現金払いとカード払いを分けて管理する。
・領収書は1年単位でファイリングする。
以上が領収書の整理、保管手順になります。
確定申告書の種類
個人事業主として開業した場合、税務署に確定申告書を提出する義務が生じる事になります。
なお税務署に提出する確定申告書には、
・確定申告A
・確定申告B
の2種類の申告書があります。
本業でヘアサロンを経営されている方は、確定申告Bという書式で確定申告を行います。
一方、副業としてヘアサロンのお仕事を個人事業主でされたい場合は定申告Aの書式で確定申告を行います。
確定申告A | 確定申告B |
・会社員やアルバイト・パートの方が副業で稼いだ売上を申告する場合 | 個人事業主(本業) |
確定申告の区分
さて個人事業主としてヘアサロンを開業し確定申告を行う場合、働き方によって2種類(確定申告A、確定申告B)あると説明しました。
次は確定申告には税制メリットの違いなどから青色申告・白色申告・雑所得 の3種類の区分に分かれる点について解説します。
青色申告・白色申告・雑所得それぞれの特徴は下記の通りです。
ポイント 1.青色申告:継続的な収入があり税務署に「青色申告承認申請」を提出した方。
2.白色申告:継続的な収入があるが税務署に「青色申告承認申請」を提出してない方。
3.雑所得:継続的な程度の収入が無く開業届を提出していない方。
つまり個人でマツエクサロンで開業した場合、青色申告or 白色申告のどちらかで確定申告を行う事になります。
それぞれの違いは下記の通りです。
白色申告・青色申告の比較表
確定申告 の種類 | 白色申告 | 青色申告 | |
---|---|---|---|
届け出の必要 | なし | あり | |
所得控除額 | なし | 10万円 | 55万円 |
帳簿の種類 | 単式簿記 | 単式簿記 | 複式簿記 |
赤字の繰越 | 繰越不可 | 3年繰越可能 |
上記のとおり基本的なサービス概要はどこも同じです。あとは価格面やサポート面の違いやソフトの使い勝手などになります。
そこで、以下は確定申告を行個別に会計ソフトサービスの特徴をまとめていきます。
第1位!やよいの青色申告
クラウド会計ソフト利用シェアNo.1
個人で開業した方にオススメしたいのが法人会計ソフトの老舗、やよいの青色申告 オンラインです。
弥生は2014年にサービス提供を開始し、個人事業主の方に利用されて“シェア56.8%”で最も使われている確定申告のサービスになります。
※(2017年3月)-MM総研調べ
初めて青色申告をする場合、青色申告で確定申告書を作成するのに必要な全ての機能がセルフプランがオススメです。
電話/メール/チャットサポートの利用を希望される方は、ベーシックプランがあります。
ほかにも初期設定すれば銀行明細、クレジットカードなどの取引データを自動的に取り込んで処理したり、レシートなどスマホアプリで撮影したデータを自動仕訳するので、入力と仕訳の手間が省けます。
EXCELなど多少でも触った事が有る方ならこちらの会計ソフトでも簡単に確定申告出来るとおもいますよ。
第2位!クラウド会計ソフトfreee
はじめて個人事業主として確定申告を行う場合でも、直感的に使えるように設計されているのが会計ソフトFreeeです。
ステップに沿って質問に答えるだけで確定申告書類を作成出来る手軽さでが売りの確定申告ソフトです。
また青色申告・白色申告ともに対応しており、ヘルプページやサポート機能も充実。
困った時にはチャットで質問し、即座に問題解決出来るので、2年目も使いたい方は実に97%と人気のサービスです。
会計ソフトfreeeなら会計・簿記の知識がない初心者でも安心の設計です。
具体的には銀行・クレジットカードのデータを自動的に取り込んで会計処理(=仕訳)が可能です、スマホアプリを利用すれば、レシート画像をAIが自動解析し、文字情報から自動で経費まで可能になります。
※高精度なOCR認証が可能なため、レシートの傾きまで補正して読み取りが可能です。
つまりパソコンをお持ちでない方、またはパソコンや会計にまったく自信がない個人事業主さんにオススメの会計ソフトと言えます。
第三位!MFクラウド
「MFクラウド確定申告」は、確定申告や会計・経理業務を、可能な限り自動化し、確定申告や会計処理を簡単で身近なものへと変えるために開発されたクラウド型会計ソフトです。
特徴的な機能としては、仕訳ルールの学習機能、仕訳方法の自動提案などが搭載されています。
まとめ
以上”個人事業主として働く美容師さんの確定申告ガイド2023!美容室の仕訳・帳簿作成”はいかがでしたか?
実際に税務署に確定申告するには、基本を押さえ確定申告のクラウド会計ソフトを使えば難しくはありません。
なお領収書の整理は確かに面倒な作業になりがちです。仕事関連は特定のクレジットカードですべて購入するなど工夫も必要ですね。
ポイント
・個人事業主(自営業)として美容室を開業した場合、税務署に開業届の提出が必要。
・業務委託・フリーランスの美容師さんも立派な個人事業主として開業届提出が必要。
・個人事業主(自営業)は、所得金額が48万円越えると確定申告が必要。
・確定申告には青色申告・白色申告の2種類があり青色申告がオススメ。